繋ぐ
過去から現在へ
今日の絵は完全な新作ではなく、若い頃に描いたものに加筆修正したものです。
とは言え、画面を2回に渡り塗り潰して必要な箇所をまた描き起こす作業をしています。
鷺です。
以前は背景の処理が甘かったり、モチーフにも思い切った色を乗せられませんでしたが、今はそれほど意識せず自然に出来る様になって来た様です。
今までしてきた経験と自身の性格の為か、鮮やかな作品よりも良く言えば落ち着いた、悪く言えば暗い作風の方が私らしい様です。
いずれにしても、久しぶりにまともな作品が上げられました。
毎月の検査結果の内、1項目だけどうしても改善せず闘病は続きますが、この作品で絵の仕事については復調のきっかけになればと期待しています。
感謝とともに
サイズの大きなものを
先日から、Twitterでぺんてるさまにリツイート頂いた作品の反響が大きく、感謝の念でいっぱいです。
折角なので、サイズの大きな写真をこちらにアップします。
特にクレヨンのカワセミをご覧頂いた方が多く、6000プレビューを超えました。
SNS初心者の私にとっては、途方もない数字でただただ驚きと、感謝しかありません。
Twitterでもお礼を投稿致しましたが、改めてぺんてるさま、リツイート頂いた皆さま、いいね!してくださいました皆さま、ご覧頂いた皆さまに厚く御礼申し上げます。
子供たちと同じ道具で描くと、私自身も教える際の練習になります。
多くのご家庭でも、どこかに眠っているのでは? 是非、見つけたら使ってみてください。
始まり
きっかけ
何事にも『始まり』や『きっかけ』があります。
今回の絵は20年以上前、初めて売れそうになった絵です。
この絵は2回目のグループ展を行なった際に、購入を検討してくださった方がいました。
結果的には、別の方の作品をお求めになってこの絵は手元に残ったのですが、今となっては手元に残って良かったと思っています。
この絵は技術的に見るべきものは無いのですが、今につながる作品になったからです。
購入を検討して頂ける作品を生み出すことが出来た、その感動がどこかに残って描き続ける力になりました。そして『きっかけ』と『始まり』がこうして今、画家として起つことになったのです。
絵を描く為に初心に戻らねばならない時、この絵が手元にあることで私はそれをすることが出来る。
この記事を読んでくださっている方の中で、何かを始めるのを躊躇っている方がいるならば思い出してみませんか? そのやってみたかった『こと』の『始まり』はどんな気持ちだったか。
選ぶ
画材と支持体
描く『道具』画材と、描く為の『支持体』(キャンバスや紙のことです)についてのお話です。
絵を描く時に、何で描くかはすぐに思いつくでしょう。油絵の具だったり、水彩絵の具だったり、色鉛筆だったりですね。
しかし、同じくらい大切なのが何に描くかということです。例えば、油絵の具で使うキャンバスも麻布にどういう処理をしたかによって、描き味が変わります。
今日の作品は色鉛筆画ですが、私はケント紙の貼られたイラストボードに描いています。
絵の雰囲気、どういう作品にするかで紙の質を選ぶ訳ですね。
私の場合、描き方の都合でケント紙を使用しています。水彩紙や、一般的な画用紙だと思う様に色をコントロール出来無いので。修行が足りないですね。
最近、水彩紙の凹凸を活かす描き方を模索中です。
絵に限らず、ものごとを突き詰めて行くことには終わりがありませんが、終わりの無い旅というのも悪く無いものです。
100均素材で
100均のお店の画材
100円均一のお店には、レッスンで使う工作などで材料を仕入れるのに、随分お世話になっています。
皆さんもご存じの様に、品揃えも豊富で100円均一とは思えないクオリティのものから、値段なりのものまで玉石混淆ですね。
絵の具や、筆、パレットなどの画材も結構色々置いてあるのですが、今日はその100円均一で買ったパステルを使って描いた作品です。
さくらんぼですね。ちょうど油絵の具で同じモチーフを描いている生徒さんがいて、それを一緒に見ながら『100円のパステルでどこまで描けるものだろうか?』と思い立ち、いわば楽描き的な軽い気持ちで描きました。
率直に『思ったよりちゃんと描けるんだな』と感心しました。100円でこのクオリティなら、納得ではないでしょうか?
ただ残念なことにこの絵を描いた後、商品がリニューアルしてしまい全く使い物にならなくなってしまいました。本当に惜しい。
余談ですが、色鉛筆は100円均一のものはお勧め出来ません。これだけは何処の100円均一のお店も同様ですね。
ただ、ものをちゃんと選べば良いものも多いですね。助かります。
古典技法を学ぶ
グリザイユ
油絵の具で、写実的な絵を描く際に必要な技法が『グリザイユ』になります。
簡単に説明するとグリザイユは、まずモノクロームで描きそれが乾燥してから、透明色をかけて行く技法になります。
実は学問にも流行り廃りがあって、学生を集める為に大学もその時代に合うと考えられるカリキュラムで授業の構成を行なっています。
そんな理由もあり、私が在学していた頃は伝統的な古典技法をしっかり学ぶことが出来ませんでした。
しかし、デッサンだけで写実性の高い絵を描くことは出来ません。かなりの遠回りになりましたが、グリザイユを独学で学ぶことになりました。その最初期に描いた作品です。
枯葉を描いたのですが、良い勉強になりました。というのも、モチーフがうまく描けたとしても、影の付け方や背景の処理の仕方で絵の雰囲気が、全く変わってしまう為です。
写実で描くとモチーフが何なのか誰が見てもはっきり分かるので、いかにモチーフ以外の部分も重要であるかが理解出来ました。この作品も、何度も背景や影を描き直しています。
しかし、学びを続けている限りは前進出来ている実感を持てますし、それが苦しくとも楽しいものなのです。